従業員からの副業希望。会社の対応は?
こんにちは。
名古屋丸の内の女性社労士、望月麻里です。
先日、副業の相談が爆増しているというブログを投稿しました。
私も副業について色々調べているのですが、社労士ブログで副業の記事をあまり見かけません。
「そうだよね、かなり難しいしややこしいし…」
ということで、今後ブログは副業多めで書いていこうと思います。
今めちゃくちゃ勉強しているので、自分のためにもアウトプットします。
よろしくお願いいたします!
①原則:副業は自由
そもそも副業自体どうなのかというと、副業は労働者の自由です。
会社が全面的に禁止することはできません。
厚生労働省から出ている、「副業・兼業ガイドライン」には、このような記載があります。
副業・兼業を禁止、一律許可制にしている企業は、副業・兼業が自社での業務に支障をもたらすものかどうかを今一度精査したうえで、そのような事情がなければ、労働時間以外の時間については、労働者の希望に応じて、原則、副業・兼業を認める方向で検討することが求められる。
(副業・兼業ガイドラインから抜粋)
②会社が考える従業員の副業リスク
じゃあ会社は絶対に従業員の副業を認めないといけないんだ…
と思われるかもしれませんが、絶対ではありません。
まずは、以下の副業のリスクを考えてみましょう。
■競業・情報漏洩のリスク
例えば、従業員が本業の知識や人脈を利用して、本業と同じ業界で副業を行うことも考えられます。
その場合、本業で得た技術・知識・ノウハウが流出する危険性があります。
また、本業と両立して副業をするのではなく、本業退職後の独立のための準備をする可能性もあります。
その場合、顧客情報等の情報漏洩リスクが高まります。
■本業の社会的信用を害するリスク
例えば、従業員が反社会的勢力とつながりのある企業での副業をするといった可能性も、
あり得ます。
その場合、本業の信用力を害するリスクがあります。
■本業への支障や、従業員の健康問題が生じるリスク
・本業でフルタイムで働いた後、夜の22時から深夜2時まで働く
・月~金まで本業で働いた後、土日は副業するから週に1回も休みを取っていない
こういったこと、考えられますよね。
・寝不足、過労で本業での業務中に居眠りをする
・集中力に欠けてミスを発生する
といったように、副業をすることにより本業の業務に支障が出ます。
また、本業だけを見れば長時間労働では無いかもしれませんが、
副業を含めたら長時間労働になります。
心身の健康を害するリスクは高いといえます。
③まとめ
副業は労働者の自由です。
会社としては、従業員の副業を認める方向性で検討すべきです。
しかし、副業には様々なリスクが発生することも考えられます。
会社はそういったリスクも検討し、従業員の副業について制限するのかしないのか、
きちんと判断をすることが大切です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。